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主体性を発揮するってどういうこと?

前職のコンサルティングファームに転職後、数年に渡って苦労した話です。

転職後はマネージャーの一つ下のレベルでチームリードのロールを担っていましたが、この頃、なかなか評価が上がりませんでした。

上司面談などでは「担当業務は確実に遂行していて安定感があり助かっている」とよく言われていたのですが、なかなか高評価を貰うことはありませんでした。そしてフィードバックではいつも「主体性を持って仕事を進めて欲しい」と言われていました。

当時、気持で理解していても、具体的にどのように振る舞えば良いのかわかりませんでしたが、今から振り返ってみると、「あー、こういうことだったんだな」というのがわかってきたので、今日はこのことを書きたいと思います。

主体性を発揮しようとする場所を間違っていた

結論から言うと、

自分の業務全体を俯瞰し、改善ポイントを見つけて改善していくこと

を主体的にやらなければいけなかったんだと思います。言葉で言うと簡単になっちゃいますが。。

当時、私はシステムの運用保守とお客様の業務コンサルを並行して実施していました。

1日の大半は、前者の運用保守に分類される問い合わせ対応や障害対応、チームメンバーへの指示出し/レビューなどに費やし、隙間時間や時間外で業務コンサルの対応を実施していました。

朝から晩まで休む間もなく気を張り詰めていて、正直疲弊していました。

このような状況で「主体性を持て」と言われて思ったのが、業務コンサルの対応でもっとお客さま向けに積極的に提案を頑張らないといけないというものでした。

運用保守はどちらかというと定型的な業務だったので、主体性を発揮する場面というと、盲目的に業務コンサルの方が対象になると考えてしまっていました。

しかし、ただでさえ忙しくて手が回っていない中で、更にプラスで何かを頑張ることは物理的に無理な話で、改善したい気持ちだけはあるものの実際には何もできずにいました。

主体性を発揮すべき場所は・・・

ある日、主体性を発揮すべき場所は、自分やチームの仕事の進め方の方?とふと思いました。

冒頭で書いたように、私の仕事は大きく運用保守と業務コンサルに分類できますが、

  • 業務コンサルは、お客様的には今のレベルで満足しておられる。ただし対応できる時間が少ない。
  • 運用保守は、定型的な仕事に見えるけど時間を取られている。

という実態がありました。

当時は業務コンサルで主体性を発揮しようとしていましたが、これをすると、お客様側の期待値がだんだん上がってしまい、将来的には逆に余計に苦しくなってしまう。
そうでなく、運用保守にかかる時間を削減すれば、余力の時間もできてきて、仕事全体をうまく回せるようになるのでないかと思ったのです。

そんな簡単なこと?と思われるかもしれませんが、当時の私は自分の目の前の仕事をこなすのに精一杯でなかなか気づくことができませんでした。

その後、以下のような対応を提案して実行していったことが評価されたのか、無事マネージャーに昇進することができました。

  • 障害に対しては、障害が発生する度に毎回、個々の再発防止策は取っていたけれど、似たような別の障害が発生することがあったので、過去に発生した障害の傾向を分析して、横断的な対策をとる
  • 運用保守では、作業の全部または一部を自動化して作業ミスのリスクを低減させる
  • お客様からの問い合わせ内容を分析して、Q&A集としてお客様へ公開する
  • などなど

まとめ

このような経験から、場当たり的に主体性を発揮しようとしても空回りになることが多いと思いました。

繰り返しになりますが、まず仕事全体を俯瞰して見て、改善ポイントを見つけ出すことこそが主体性を発揮すべき場所だったのだと思います。

上司としても、部下の担当する個々のタスク内で細かな改善があっても、気付きにくいし、評価もしづらい。

「私の業務ではこのような問題があるので、〜〜の改善策を取ります。こうすることで□□の状態になります」といった風に、その部下の担当する業務全体が改善されることで、評価がしやすくなったのだと思います。

これをお読みの皆さんも、一度自分の業務全体を一つ上の視点から俯瞰して見て、改善ポイントがないか確認してみることをお勧めします。

本日は以上です。

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