今回は、正しく書くことで得ることのできるメリット5選をご紹介します。
正しく書くスキルの習得は一朝一夕にはいきませんが、来たる将来は確実に明るいものになりますので、コツコツ頑張っていきましょう。
[メリット1] コミュニケーションの生産性が上がる
ビジネスでは、お客様をはじめ、上司、同僚、部下、協力会社など、多くの他人とコミュニケーションを取りながら進めていかなければなりません。
コミュニケーションの目的は、相手に自分の期待通りに動いてもらうことであり、これは対面での会話も、チャット、メール、報告書などのライティングも同じです。
コミュニケーションの生産性は次の公式で表せると思います。
コミュニケーションの生産性 = (相手が自分の期待通りに行動する度合い)÷(コミュニケーションのコスト)
正しく書くスキルを身につけると、相手の立場を理解した上で自分の主張を明確にできるようになるため、相手から共感を得られやすくなり、ひいては行動してもらいやすくなります。
また、ポイントを押さえたコミュニケーションをできるようになるため、無駄なやりとりや勘違いなく、相手とのやり取りの回数やこれにかかる時間も小さくなります。
[メリット2] 論理的思考能力がつく
正しく書くためには、伝える内容の筋道が通っていて、説得力がなければなりません。
論理的思考というと、ロジックツリー、クリティカルシンキング、MECE、3Cなど小難しいフレームワークが頭に思い浮か美、苦手意識が湧いてくるかもしれません。
しかし、これらを専門的に学んで身につけようとすると、なかなか難しいものがありますが、通常のビジネスレベルでは、ニュアンスを知っておいて、何となく気をつけるだけで格段の違いが出てきます。
例えば、上司に報告メールを書くときに、以下のように気を付けるだけで報告に説得力が出てきます。
- このメールで言いたいことって何だろう?(主張・結論)
- それって上司から見ても正しいと思ってもらえるかな?(根拠)
- その根拠って本当に正しいのかな?(根拠の妥当性)
正しく書くことを継続するうちに、この考えるプロセスが徐々に洗練されて、論理的思考能力が身についていきます。
[メリット3] 部下への指導力が上がる
こんな状況ないでしょうか?
- 部下から報告資料のレビューを依頼された。
何となくイケていないのだけど、どこをどう直せば良いか指摘できない。 - 部下に頼んでいたタスクの進捗をメールで報告するよう指示した。
しかし、部下からの回答には進捗状況でなく、別の課題が書かれていた。
前者は、報告資料のあるべき姿や気を付けるポイントが自分の中で明確になっていないために起こります。
正しく書くことは、正しい報告資料のあり方を理解しているとも言えますので、修正箇所を明確に指摘できるようになります。
後者は単純に「報告では読み手の知りたいことにちゃんと答える」という基本的なことを、部下へ指導していないだけかもしれません。
しかし、「報告では読み手の知りたいことにちゃんと答える」と言語化できるようになっていないと、ちゃんとした指導はできません。
両者とも要するに、自らが正しい書き方を身につけることで、部下に対しても明確にポイントをついた指導ができるようになるということです。
[メリット4] 仕事の効率が上がる
これには二つの局面があります。
一つはメリット2であげた論理的思考能力によるものです。
論理的思考能力が上がることで、仕事の進め方が変わってきます。
それまで思いついたままに手当たり次第に進めていたものが、論理的根拠のある手段で進めることができるようになります。
たとえ、その手段が間違っていたとしてもその原因に沿った正しい解決策をとることができるようになります。
これにより、無駄な手を打つことなく、効果的なプロセスで仕事を進めることができるようになります。
もう一つは、メリット3であげた部下への指導力向上によるものです。
部下にも正しい書き方を指導することで、部下とのコミュニケーションコストが下がり、無駄なやりとりが少なくなります。
また部下自身もこの記事のメリットを享受できるようになり、部署やチーム全体の仕事の生産性が上がっていくことが期待できます。
[メリット5] 周囲からの信頼・評価が上がる
これは言わずもがなですが、1〜4の行動で周囲からの信頼を得ることができ、評価が上がっていきます。
- 相手にとって適切なタイミングでわかりやすくコミュニケーションする(共感度が高まる)
- 伝える内容の筋道が通っていて説得力がある(一貫性のある考え方ができる人物と見られる)
- 部下に対して明確な指導ができる(部下からの信頼が高まる)
- 仕事が正確で早い(周囲からの評価が高まる)
まとめ
正しく書くことで得られるメリット5選、いかがだったでしょうか?
メリット1(コミュニケーション生産性)とメリット2(論理的思考能力)は、正しく書くことを習得する上で身につけていくスキルによる効果でした。
メリット3(部下指導)、メリット4(仕事の効率)、メリット5(周囲の信頼)は、正しく書くスキルを習得した結果得られる効果です。
冒頭の繰り返しになりますが、正しく書くスキルを身につけることで、来たる将来は明るいものになります。コツコツ頑張っていきましょう。
今回は以上です。
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