ビジネスシーンでは文章を書く機会が数多くあります。
一般的なものではメール、会議後の議事録、お客様への提案資料、定例会議の報告資料など。
最近ではSlackやTeamsなどのチャットツールを使う機会も多いと思います。
これらの書き物を作成するとき、それぞれの目的をちゃんと考えて作成しているでしょうか?
今回はビジネスライティングの目的について書きたいと思います。
目的は読み手の行動を促すこと
結論から言うと、ビジネスライティングは読み手にこちらの意図する行動をとってもらうことが目的です。
この目的を曖昧にしたまま資料を作成すると、無意識のうちに自分の書きたいことを書いてしまい、これにより読み手が知りたいことと的がずれて、不要なコミュニケーションコストがかかってしまいます。
そして、これが続くと「使えないヤツ」と言うレッテルを貼られてしまいます。
ビジネスは一人で実施することはほとんどありません。
組織であれば上司や同僚、部下がいますし、
プログラマーのような一見すると個人で実施している仕事でも、プロジェクトマネージャやテスターなどと関わります。
営業であれば、社外のお客さまとも直接関わり合いが出てきます。
ビジネスは周りの人と意思疎通して、その人に動いてもらって始めて成り立ちます。
営業のケースで言うと、自社製品の宣伝ばかり伝えても、お客さまが購入という行動をとってくれなければ意味がありません。
つまり、伝えたいことだけを伝えても、相手がこちらの意図した行動をとって貰えなければ、伝える意味がないということです。
そして、意思疎通する場合に必要となってくるのが冒頭で挙げたメール、議事録、提案資料、報告資料などの書き物です。
これらは、それぞれのケースに応じて、読み手に何らかの行動をとってもらうという目的を持って書かねばなりません。
読み手に行動してもらうために
では、読み手に意図した行動をとってもらうために、どのようなことに気をつけなければいけないでしょうか?
それは読み手の立場に立つことです。
人間は基本的に自分のことに一番興味があります。
例えば集合写真を見るケースを思い浮かべてください。
一番最初に何をするかといえば、自分を探しますよね。
そして、目をつぶっていないか、自分がうまく写っているかを気にします。
その後に恋人だったり親しい友人なんかを見ますよね。
また、自分の考えに同調する場合にその人に共感を抱き、協力的になります。
これは改めて説明するまでもなく、当然のことです。自分の考えに反対する人に協力的にはなりませんよね。
製品を営業するケース
営業担当が何らかの製品の提案資料を作成するケースで言うと、読み手(お客さま)は、その製品の機能性や値段よりも、自分の課題が解決できるかどうかを気にしています。
このようなお客さまに「この製品はこんな新しい機能があります」「こんなにお安くご購入できます」とアピールしも、共感を得ることはありません。
それよりも「お客さまは〜〜の課題がないでしょうか?」「こんなことでお困りでないでしょうか?」と、その読み手の立場で考えてみることが重要です。
提案資料では、事前にお客さまにヒアリングした内容をもとに「御社の課題は〜〜と認識しています」「解決には○○が効果的です」と展開することで共感を得やすくなります。
機能や値段は課題が解決できそうな場合になって初めて、読み手の興味が出てくるものなので、これに先んじて話を進めても共感を得ることができません。
このため読み手が今気にしていることは何か?を押さえる必要があるのです。
また、読み手の前提知識はどれぐらいあるか?読み手が重要視するポイントは何か?など、より深くお客さまの立場に立つことでより強い共感を得ることが期待できます。
まとめ
今回は、ビジネスライティングの目的は、読み手にこちらの意図する行動をとってもらうことであり、
そのためには、読み手の立場に立つことが重要であることを書かせていただきました。
次回は、さらに深掘りして、読み手の立場に立つことが重要と言うけれど、
読み手の立場に立つってどういうこと?
どうすれば読み手の立場に立てるの?
というところをご説明したいと思います。
本日は以上です。
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